Tone-Resonant..??
それはパーツに込めた Heart & Soul

この写真で、ビルダーが指で挟んでいる小さなパーツ。これは、弦振動の支点となるブリッジサドル...弦と直接コンタクトしその振動をボディに伝える重要な部分です。我々は、この小さいながらも責任の重いパーツを、気合いを入れて作っています。そう、ギタービルダーの方達が厳選した木材に魂を込めるが如く...。大げさかも知れませんが、せっかく貴方が気持ちを込めてはじき出した振動を、しっかりとボディに伝えてあげなくてはと思うからです。素材はチタンで作りました。それは開発当時、誰も試していない素材だったからであり、決して鉄やブラス等、他の素材を否定したわけではありません。素材にはそれぞれの良さが有り、プレイヤーの好みも十人十色。大事な事は、どんな素材のパーツでも、一生懸命心を込めて作ることだと思います。

写真のパーツは、PR-17という品番のブロックスタイルサドル。KTSのフラッグシップモデルです。厳選されたチタン材料(*注1)から十数工程におよぶ成形加工の後、特殊な熱処理(*注2)により内部結晶組織の均一化がなされ、切削加工に移ります。そして一番重要な弦が直接コンタクトする部分の、デリケートなシェイプが成形されます。このように、心を込めて手をかけた小さなパーツに、我々はTone-Resonantの名を冠しました。すなわちTitaniumという元素に我々の HeartとSoul をコンポジットした素材、それがTone-Resonant Titaniumなのです。 

写真協力:DeTemple Guitars / California USA, Photo by Taro Yoshida 

(*注1)KTS のブロックサドルや、TOM サドルは、ワイヤーロッドからの圧延加工によりサドルの形状を成形してゆきます。つぶして延ばしてゆく加工法ですから素材の品質には気を遣っています。市場に出回っている素材の中には、まれに傷や割れが等が潜んでいる物があり、弊社も苦い思いをした経験があります。現在、KTS のサドルは、国内大手、大同特殊鋼のチタン素材 を使用しております。(*注2)アニーリングと呼ばれ、加工硬化により結晶組織に歪みが生じた金属を、高温中に一定時間保持後冷却することによってストレスを解放し、元の安定した結晶組織に戻すこと。